「更生保護女性会五十周年を迎えて」

 西小笠地区更生保護婦人会 元会長 鈴木喜久様

大東地区婦人会は厚生女性部を設け、西小笠地区更生保護婦人会に協力して参りました。昭和六十一年西小笠地区更生保護婦人会に入会、掛川市で静岡県更生保護三十周年記念大会が開催され参加、活動の意義を学ばせて頂きました。翌年、西小笠地区大東町初代代表に土方亀久世さんを選出、活動することになりました。
また、山梨県静岡県更生保護婦人会交流会に参加、両県各地区の実践発表で山梨県のミニ集会、一人暮らし老人宅訪問などを聞き参考になり、これからの実践の糧にしたいと考えました。西小笠地区では、県少年の家、駿府学園などを訪問、青少年意見発表を聞き、子供には罪はないのにと、家庭・社会の皆さんの温かい愛情が第一だと考え、私達はいつも太陽のような温かい心を持って接していきたいと考えております

「思い出」

西小笠地区更生保護婦人会 元会長 石川ツヤ様

 更生保護女性会五十周年おめでとうございます。私は年齢も多くなり足を痛めて、名ばかりの会員で申し訳なく思います。振り返り思い出すと、少年院を訪問した時、青少年の入所の多いのに驚きました。見た処何の屈託もない明るい顔をしている、与えられた部所の仕事を黙々とやっている、この子等が一体何をしたのだろうかと疑問に思いました。食事をしたら話を聞くと喧嘩して人を傷つけてしまった、今では何であのような事をしてしまったのか後悔していると素直に話してくれました。もうすぐ出所するとのことでしたが、あれから何年たっただろうか、あの子はどうしているだろうか、立派に立ち直って優しい父親になっていることを願います。
この頃、凶悪な犯罪が多く、このままでいいのか考えさせられてしまいます。社会や人は変わっても変わらない人間愛と心豊かに誰もが安心して暮らせる社会づくりに一人一人が真剣に取り組みたいと思います。更生保護女性会の益々の発展をお祈りします。

「思い出」

大東町更生保護婦人会 元会長 縣二三江様

 地区役員様より御依頼頂きましたが、何分にも昨日のことも忘れる様な節目の八十歳を迎えた私には少し難しい宿題です。始めて更生保護婦人会の存在を知ったのは、昭和五十五年大東町婦人会の理事をお受けした時です。当時は婦人会員も二千人近く居りました。本部役員は即更正保護婦人会員として多くの活動に参加しました。保護司会の先生方との合同研修を始め、青少年健全育成施設へのボランティア、刑務所の慰問、そして一円玉募金、タオル・石鹸等の寄付は今に引き継がれています。今もはっきり脳裏に焼きついているのは駿府学園の誕生会です。七名の生徒が将来の夢を語りました。薬物によって犯された身体は自由を失い落ち着きがありません。「二度と薬には負けません、出所したらおじさんの下で大工になります。みんなの前で誓います。」と言ったあの少年は今どこでどんな生活をしているのか、ふと三十数年前の日の出来事が走馬灯の様に浮かんで参ります。
更女の皆様の御活躍御祈念申し上げます。
帰り支度をしていた私に十六歳の少年A君が一枚の紙切れをそっと渡してくれました。大切に持ち帰り家でそっと開けてみると、次のような句が記されて居りました。今も大切にして居ります。

・持久走  いつもタイムは
びりだけど
次ガンバレと
肩たたく先生(ひと)

・母さんの  呼んでる声で
目を覚ます
暗い部屋には
友の寝息が

「掛川地区更生保護女性会50周年に寄せて」

大須賀町更生保護婦人会 元会長 鈴木美登里様

 教員生活30年を終え、地域の様々な活動に新鮮さと驚きを感じつつ参加させていただき、今更に30年近くが過ぎようとしています。当時更婦の活動は、少年院や施設の慰問お話を伺う等で大した活動もしてきませんでした。昨今の皆様の活動に頭が下がります。
最近は世の中が大きく変わり、激変する荒々しい気象現象とその大きな被害、親や大人による子供への虐待など痛ましく理解に苦しむ報道が毎日目や耳に入ってきます。今私にそれらをどうすることもできませんが、せめてこの地域に不幸なことが起こらない事を祈る毎日です。自分自身で注意して、考えて生活する事はもちろん大切ですが、防ぎようのない事件事故もあります。スマホ等便利な物が多く出回っている時代ですが生の声で、目や顔を合わせての挨拶や会話など人間にしかできない心のつながりを大切にしなければいけないと思います。これなら老人の私にも出来る細やかな活動かなと思います。

「平成13年~16年度の活動の思い出」

西小笠地区掛川支部更生保護婦人会 元会長 鈴木敏子様

最初の2年は石川西小笠支部長を核として、掛川地区は幼児の実態を知る学習会を行いました。幼稚園・保育園の豆まき、クリスマス会に会員が参加し研修しました。
後の2年は桜木の地域福祉学級の現況を学んだり、中学校の学校給食試食会、掛川警察署見学、幼保園の実態学習、静岡裁判所、県警の施設見学と補導実態等を学びました。

「掛川地区更生保護女性会50周年に寄せて」

西小笠地区更生保護婦人会 元会長 鈴木副江様

日本更生保護女性連盟が結成され50周年を迎えられたことは、全国の会員のみなさんのボランティア活動が「明るい社会づくり」の実現に向け大きく貢献していることの賜であると大変嬉しく思い、これからますます前進し地域活動をする上で大きな励みになると感じています。
平成14年頃、西小笠(現掛川市)の会長をお受けし、各種の活動途中に夫の突然の交通事故死に遭い最悪の状況時、役員の方々には大変なご苦労をおかけしてしまいました。
その折の皆さんの心の温かさや優しさの善意が私の心を支えてくれました。
更生保護の活動は、そう言った心の支え合いが原点であり、犯罪や非行から立ち直ろうとする人たちを支え、非行の無い地域づくり
に向け、掛川市が目指す安心安全なまちづくりに協力していきたいものです。

「結成五十年を迎えて想うこと」

掛川地区更生保護女性会 元会長 栗田登子様

 掛川地区更生保護女性会結成五十周年の記念の年を迎えられ、お慶び申し上げます。
振り返りますと、平成十六年には静岡県更生保護女性連盟と改称されました。
掛川地区の代表を平成十七年・平成十八年と務めさせていただきました。
これまでの諸先輩の方々のご活躍、ご苦労があったからこそ、五十年という歴史ができたのだと想います。末永く守り受け継いでいくことこそが、私達の使命ではないでしょうか。
更女の活動は、犯罪のない地域社会を目指し、罪を犯した者の社会復帰の為の更生支援をする会ですので、温かい心で接し社会を明るくする運動や、少年の家等の更生施設への支援活動をしたり、保護司・民生委員の方々と連携を取り合いながら疎通をより深め大切にし、更生保護の心を地域に広めていっていただきたく思います。
又同時に、更女の活動は県内外の更生施設への訪問・慰問をすることです。これは更女へ入会していないと参加することは難しいと想います。だからこそ慰問などされたことのない方はぜひ参加していただきたく思います。
中へ入ってみますと、いろいろなことに出会い本当に勉強になると思います。自然と何か私達に出来ることがあるのではないかと云う温かい気持ちになることは確かです。これこそ“更女の心情“だと思います。
結びに、これまでの永きにわたる活動が益々発展されることをお祈り申し上げます。

「思い出深き更女会」

掛川地区更生保護女性会 元会長 中山冨美江様

西小笠地区更婦会員として活動した頃から30有余年を経た今、種々の変遷の中今日迄その精神を受けつぎ続けられた事を嬉しく思います。保護司様の御協力も大きな推進力でもありました。私の一番の思い出は、20年2月西部ブロック研修会が学習センターで行われた事です。会長として成功裡に終った事、当時の皆様に御礼申し上げ又行政の岸担当係にも大変御協力頂いた事等が蘇って参ります。

「掛川地区更生保護女性会50周年に寄せて」

掛川地区更生保護女性会 元会長 鈴木幸子様

更女に入会して間もなく、保護司の方々と矯正施設視察研修に参加しました。岐阜市笠松町にある女子刑務所でした。初めての刑務所見学でしたので緊張感が走りました。所員の方から内部の説明があり所内での受刑者の生活状態を詳しく知りました。
作業所(縫製の仕事)に入る囚人を遠くから見た時、あの人たちの家庭は、子どもたちは、と思わずにいられませんでした。
一日も早く更生し、社会人として今後の人生が幸せでありますようにと願いました。

「更女としての心尽くし」

掛川地区更生保護女性会 元会長 冨田とみ子様

 五〇周年記念を迎え、先輩の方々の尊いご功績を心から尊敬し、感謝申し上げます。
よく「更女会ってどんな活動をしている?」と問われます。一言でお応えは難しいですが「まず更女だから、会員同士が互いに思い遣り助け合う事、次に地域の青少年・子ども達が安心して暮らせる様見守る、又不幸にして陥った人達が更生できるよう、母のような〝愛〟で見守る活動(一部)をしているボランティア団体です」とお話をします。
記念に際し、改めて活動を見直す時です。又、保護司会の先生方の〝ご指導・合同研修等を受け乍ら活動し、、力まず・穏やかに次世代へ繋げていく責任ある立場にいます。皆さんと一緒に考え、実践して参りましょう。
罪を憎んでもその人を愛す
後悔する目でめイッパイ訴える少年に何の手立ても出来なかった私を今責めるのみです。